天平の裸婦



 

天平の裸婦

 


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息づく女


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秋篠寺の技芸天像

高校時代からの仲良しと二人連れ、あちこち旅したあげくに(秋篠寺のこの像に)たどりついたのでした。 友人は美大にすすみ、わたしは詩を書き始めたたばっかりでした。

「うちのおかあさんに似ている」と友人が天女像を前にして言いました。 たしかにそのとおり、それは、ふくよかで落ち着いた中年の女に見えました。 表情と、体型と、そして置かれた暗がりが、妙に心に残りました。

それからわたしは、何度ひとり旅してそこに立ち戻ったかわかりません。 何にそんなに惹かれるのか考えぬまま、何度も何度もその前に立ちました。

数年前のことです。 わたしは『日本霊異記』に夢中になり、それを語り直そうと試みていたんです。 その中に、「修行僧が吉祥天の塑像に恋をして、夢の中で交接し、その証拠に、塑像の裳裾に精液がついていた」という話がありました。

まず、思い浮かべたのがこの像です。 もちろんこれは吉祥天じゃなく、技芸天です。 塑像でもなく、乾漆像です。


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東大寺の吉祥天像

吉祥天の塑像といえば東大寺ですけれど、なんだかあいまいな顔をしておられたし、浄瑠璃寺のは福々しすぎました。

女の体臭と体温がむんむんして、修行僧の熱意にほだされてつい交接してしまうような人情味のある天女像といえば、やはりこれだ(秋篠寺の技芸天像)と思ったのです。

詩人・伊藤比呂美

(注:写真はデンマン・ライブラリーから貼り付けました。
赤字はデンマンが強調)




158ページ
『別冊太陽 日本のこころ156』
2010年4月1日 初版第3刷発行
編集人: 湯原公浩
発行所: 株式会社 平凡社




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デンマンさん。。。あんさんは裸婦にこだわってますねんな?


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ん。。。? わてが裸婦にこだわってるゥ?

そうやんか。。。あんさんは4月20日に次の記事を書いてますやん。


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『裸婦と今一つの世界』

(2011年4月20日)




めれちゃんは、よう覚えているなァ~?



あんさんは何をぬかしてけつかんねん。。。「裸婦と今一つの世界」を語りおうてから、まだ2週間もたってませんやんかア!

そうやったかいな。

そうですう。。。わたしが子供の頃に横尾忠則さんのエッチなイラストに目を奪われてしもうたというような手記まで、あんさんは持ち出してきやはったのですねん。



読書して怒られる

 


(tanabata3.jpg)

2006/05/11 14:16

子供のころから、
家にはたくさんの本がありました。

わたしは江戸川乱歩の少年探偵団を、
よく読んでいたのですが、
そのうち、飽き足らなくなったのか、
親が持っていた「江戸川乱歩全集」を、
愛読するようになりました。

しかし。
その全集には、
横尾忠則氏の挿絵がついていて、
えっちなんです。
なので、親には読んじゃダメと
言われていました。
(だったら、かくしといてくれ)

わたしはこっそりかくれて、
そのえっちな江戸川乱歩の本を、
読んでいたのでした。
しょっちゅう見つかって、怒られました。

さらに。
印象的なのが
「チャタレイ夫人の恋人」です。
もちろん禁止本です。
禁止されたら、読むに決まってます。

・・・ませガキ。
・・・エロガキ。

by めれんげ




「めれんげの日記」
『だれかつっこみいれて!』より

『エロい文学少女』に掲載
(2007年4月11日)


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そうやった。。。うしししし。。。実は、めれちゃんもエッチなイラストやエッチな本に惹かれるということを改めて読み返していた時に、たまたま読んでいた本が『別冊太陽 日本のこころ156』やったのや。



その本の中で読んだ伊藤比呂美さんの文章が気になって、あんさんは冒頭の文章を引用しやはったん?

そうなのや。

。。。で、何がそんなに気になりはったん?

伊藤さんは次のように書いてるねん。


秋篠寺の技芸天像



もちろんこれは吉祥天じゃなく、技芸天です。 塑像でもなく、乾漆像です。 吉祥天の塑像といえば東大寺ですけれど、なんだかあいまいな顔をしておられたし、浄瑠璃寺のは福々しすぎました。

女の体臭と体温がむんむんして、修行僧の熱意にほだされてつい交接してしまうような人情味のある天女像といえば、やはりこれだと思ったのです。




そやから、この上の文章のどこが気になりはったん?



あのなァ~、この技芸天が「女の体臭と体温がむんむんして、修行僧の熱意にほだされてつい交接してしまうような人情味のある天女像」とは、わてには思えんのや。

どうして、そないな事をあんさんは言わはるのォ~?

まず、わてが修行僧なら、上の技芸天に「体臭と体温がむんむんし」た女を感じやへん。 伊藤さんの女友達が「うちのおかあさんに似ている」と言うたように、わても母親像を感じ取ってしまうねん。 そやから交接したいなんて気持ちが端(はな)からおこらへん。

つまり、女と男の感じ方の違いやと、あんさんは言わはるの?

そうやなァ。。。わてが修行僧やったらなァ、もし、それほどまでに交接したい女性を仏像の中に見たいのやったら、薬師寺の日光菩薩か月光菩薩にエロチックな女性を見つけるだろうと思うねん。


(nikko2.jpg)

日光菩薩像


(gekko2.jpg)

月光菩薩像



つまり、技芸天像と比べると日光菩薩像や月光菩薩像の方に、あんさんは「体臭と体温がむんむんして」いる女を感じはるのォ~?



そうやァ。。。めれちゃんも、そう思わんか?





どう見たって技芸天像よりも日光菩薩像や月光菩薩像の方が、ジューンさんに似て「体臭と体温がむんむんして」いるでぇ~。。。うしししし。。。



わたしは、あんさんの視点と伊藤さんの視点が違うと思うねん。

ん。。。? 視点が違う。。。?

そうですう。

めれちゃんは、どう違うていると言うねん?

あんさんは仏像の中にエロスの対象を探してるねん。 そやけど、伊藤さんは仏像の中に「修行僧の熱意にほだされる人情味」、あるいは母性を見ているねん。 





つまり、伊藤さんは“受け入れる女”を見ている。 あんさんは“エロスの対象”を見つけようとしているのやわァ。



なるほどォ~。。。めれちゃんは、なかなか穿(うが)った事を言うなァ~。。。うん、確かにそうかも知れへん。

女は“エロスの対象”を見つけようとするよりも、“受け入れる女”に共感を覚えるねん。

さよかァ~。。。?

あんさんは“エロスの対象”に拘(こだわ)り過ぎていると、わたしは思いますう。

そうやろか?。。。でもなァ、めれちゃんは女でありながらも“エロスの対象”を見ようとしているように、わてには思えるでぇ~。。。

その根拠でもあるん?

もちろんやァ。 めれちゃんが書いた次の手記を読んでみィ~なァ。


「エログロナンセンス」の時代

特有の、妖しげな表現に

魅せられました。


2007-04-13 13:53


(renge94.gif)

デンマンさん
わたしの言う「エロい」は、
やはり少々お下品だったかな?
この表現って、
わたしにとっては「ギャグ」に近いんですよ
わたしは関西人のなかでも特に?
ウケをねらう傾向が強すぎるものでして、
必要以上に自分をコミカルにデフォルメするという、わるーい癖があるんですよね

で、回答へとまいりますね。。。

江戸川乱歩全集に関してですが、
とにかく横尾氏のイラストが、
エロチックだったのです。


(yoko02.jpg)

幼いころから、女性の肉体の美しさに
強烈に魅了されていたわたしは、
偉大な画家たちの描く裸婦や、
女性のヌード写真を見て
「わたしも早くこんな風にキレイになりたいなあ!」
と、成熟へのあこがれを強く感じていました。

乱歩の作品自体については、
「エログロナンセンス」の時代特有の、
妖しげな表現に魅せられました。


(chair69.jpg)

「人間椅子」での、愛する女性のソファに、
自ら入り込み、悦楽にひたる男の異常な愛などは、
「家畜人ヤプー」に通じるものがあり、
それはむしろ、純粋なものすら感じました。

そういえば…
乱歩の時代のことが知りたくて、
おばあちゃんに
(今は亡き愛するおばあちゃんです!)
「見世物小屋行ったことある?」
「衛生博覧会って、どんなんやった?」
などと、聞きまくっていたものです

「チャタレイ夫人の恋人」ですが…
ぶっちゃけエロい箇所の拾い読み、
というのが事実です!
だってねえ…あの小説の大半は、
ロレンスの思想の
展開だと思いませんか?

小学生のわたしに、
そんなものを理解できるような
知性も理解力もなかったっす…
で、大人になってから読み返したのですが、
森の番人の野卑でありながらも、
深い洞察力に満ちた性格に、
恋愛感情にも似た気持ちを感じました。
おまけに、セックスは上手ですしね(キャー!)

女性が自らの性欲を恥じる必要など
ないということを、
わたしは少女時代に、
あの小説によって知ったのかもしれませんね。


フロイトも、ヒステリーの原因は、
性的欲求不満であると、言ってましたよね?
セックスとは、
愛を基盤とした自由なものであるべきだと、
わたしはずーっと信じてます!

 

by レンゲ




『ゴスロリと黒パンツ』より
江戸川乱歩の世界
(2009年5月6日)




めれちゃんは、こないな事を2007年の4月に書いていたのやでぇ~。。。



つまり、わたしが“エロスの対象”を求めていたと、あんさんは言わはるの?

いや。。。“エロスの対象”を求めていたとは言わへん。。。そやけど、“受け入れる女”に共感しているわけでもないねん。

それで、わたしが何を言おうとしていると、あんさんは思うてるん?

つまり、めれちゃんは女として声高らかに“女のエロス”のあるべき姿を宣言しているのやないかいなァ。

女性が自らの性欲を恥じる必要など

ないということを、

わたしは少女時代に、

あの小説によって

知ったのかもしれませんね。

...

セックスとは、

愛を基盤とした自由なものであるべきだと、

わたしはずーっと信じてます!




【レンゲの独り言】


(manila07.gif)

ですってぇ~。。。
そうですよね。
女性が自らの性欲を恥じる必要などないのですよね。
めれんげさんが赤裸々に“女のエロス”のあるべき姿を宣言している様子がたくましいと思いましたわ。
あなたは、どう思いますか?

とにかく、次回も面白くなりそうですわ。
あなたもどうか、またあさって読みに戻ってきてくださいね。
では、また。。。


(byebye.gif)


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こんにちは。ジューンです。

20代の三島由紀夫の短編に『ラディゲの死』があります。

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『ドルジェル伯の舞踏会』を読んで

感銘を受けたそうです。

『ドルジェル伯の舞踏会』は、

ラファイエット夫人が書いた

『クレーヴの奥方』を参考にして、

高度に文学的な手腕で換骨奪胎し、

別の次元の「フランス心理小説の傑作」に

ラディゲが仕立て上げました。

「夭折の天才」の名にふさわしい

文学的実力の持ち主であったことが

『ドルジェル伯の舞踏会』を読むと理解できます。


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三島も、この本を読んで自己同一化する程、

多大な影響を受けました。

それで書いたのが『ラディゲの死』と言われています。


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